求職者の就職支援のため、建築や機械工作、溶接、金属塗装など様々な職業分野の技能習得を応援している兵庫県立ものづくり大学校(姫路市市之郷)で、生徒たちによるエアブラシアートが12月2日、完成した。
アメリカ発祥のエアブラシは塗装だけでなく、ケーキのデコレーションや特殊メイクなど美容の世界でも導入されており、技能を身につけると幅広い分野で活躍できる可能性があるという。
同校の「金属塗装コース」では、全国のものづくり大学ではここだけというエアブラシの実習がカリキュラムに組み込まれており、神戸市出身のエアブラシ・アーティスト柴田友助さんが講師を務めている。
今回、その柴田さんの指導のもと、10代から60代の生徒7人が校内実習棟のシャッターにエアブラシアートを完成させた。縦3.5×横3.2メートルのシャッターに描いたのは「自動車を塗装している作業風景」。1人の作業員が真っ赤なベンツを塗装している様子を表したもので、シャッター前に立つと、自分も塗装しているような写真が撮れるようになっている。5日間で仕上げた生徒たちは「直径0.3ミリの極細エアブラシで真っ直ぐな線を描くのが一番難しかった」という。
今回の試みについて同校金属塗装コース担当の國谷洋一さんは「学校をPRする意味もあるが、生徒たちに職人の技術やものづくりに対する姿勢を学んでもらいたかった。これから喜ばれる作品づくりを目指してほしい」と話している。
定期的に開催するプチ体験&見学説明会(次回は来年1月25、28日)で観覧可能。今後、製作風景の動画がYouTubeにアップされる予定で、作品に描かれたQRコードから視聴可能。問い合わせはものづくり大学校(℡079-240-7077)。