兵庫県は県内13病院の2022年度決算を発表した。
病院事業全体では、はりま姫路総合医療センター(はり姫)の5月開院に伴う稼動病床増やコロナ対応と通常医療との両立促進による患者数増で入院収益が増加したほか、外来収益も新型コロナによる受診控えの緩和で回復した一方、はり姫開院による給与費や経費が増えたことなどで、経常損益は30億円の赤字。旧姫路循環器病センターに係る特別償却や旧柏原病院建物撤去費用を特別損失として計上したことから、純損益は85億円の赤字となった。
また、はり姫は、製鉄記念広畑病院との統合再編による規模拡大で、姫路循環器病センター時代から入院、外来収益とも前年度比80%強増えたが、開院前後に患者調整や入院制限(640床でスタート)を行ったため、経常収益は同75%増の240億円にとどまった。経常費用は給与費が130%増、経費が185%増と、規模拡大により大幅に増加し、282億円(同102%増)。経常損益は42億円の赤字となり、純損益も旧姫路循環器病センター除去費の計上で75億円の赤字となった。
今年度は736床でフルオープンしたことで収支改善を目指すほか、民間コンサルを活用して経営改善を図る方針。
播磨のほかの県立病院決算は次の通り。
▽加古川医療センター(加古川市神野町)=経常利益14億円、純利益同▽粒子線医療センター(たつの市新宮町)=経常損失10億円、純損失同▽リハビリテーション西播磨病院(同)=経常損失6千万円、純損失同