地元の自然や歴史、伝統、文化といった貴重な資源を活用した優れた地域活動を顕彰する国土交通省の「手づくり郷土(ふるさと)賞」に、宍粟市山崎町のNPO法人「奥播磨夢俱楽部」が輝いた。
同賞は1986年に制定され、今年で38回目。播磨地域では過去に、市蝶ジャコウアゲハの飛び交うまちづくりに取り組む白鷺学校運営協議会(姫路市)や北前船が寄港した坂越の景観づくりに励む坂越のまち並みを創る会(赤穂市)など10団体が選ばれているが、宍粟市からは初めての受賞。
奥播磨夢俱楽部は2014年の設立で、現在の会員数は11人。フットパスと呼ばれるイギリス発祥の里山ウォーキングイベントや体験型ワークショップの開催、地域情報紙の刊行などに継続的に取り組んでおり、特に近年、イチゴ狩りや丸太切り、古民家再生などの活動を通じて若者の参加を増やしていることが評価された。昨年12月には鳥取市など町外の民間団体と連携した「R29新因幡ライン」の活性化事業が近畿風景街道協議会の優秀活動賞に選ばれたばかりで、喜びのダブル受賞となる。
国交省近畿地方整備局から表彰状を贈られた春名千代理事長は「設立10年の節目に栄誉ある賞をいただき、本当に嬉しい。活動を次世代に繋いでいきたい」と笑顔を見せた。