たつの市は、「2030年度において温室効果ガスを46%削減(2013年度比)を目指すこと、さらに50%の高みに向けて挑戦を続ける」との国の地球温暖化対策方針に沿い、2050年までに二酸化炭素の排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を行った。
同宣言は現在、約1,100の自治体が行っており、兵庫県内では姫路市や神戸市などに続いて25例目。今後、脱炭素社会の実現に向けてさまざまな施策に取り組むに当たり、国の財政支援が期待できるようになる。
同市は国の目標達成を目指し、今年3月にたつの市地球温暖化対策実行計画の事務事業編を策定、さらに来年早々にも市民や事業者を巻き込んだ同計画の区域施策編を策定する予定にしており、取り組みへの機運を高めるため、環境月間(6月)に入ったタイミングで宣言することにした。
宣言式では山本実市長が「山、川、海の恵まれた自然環境を将来に引き継ぐため、持続可能なまちづくりに取り組む」と宣言文を読み上げた。 すでに数年来、公共施設への太陽光発電設備の導入や小中学校でのLED照明更新、公用車への電気自動車導入などを進めてきたが、今年度は新たに市民の省エネ家電への買い換え補助制度を創設。JR播磨新宮駅でLED照明への更新に取り組む計画も立てている。
また、今後は国の支援を前提に、市民や事業者向けにZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)やZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)など省エネ性能住宅・建築の導入支援、電気自動車購入支援も検討していくという。
区域施策編には今後取り組むべき具体的な事業を盛り込んでいく考えで、内容は市内商工団体や市民団体、学識経験者など10人で構成する市環境審議会で議論していく。