野外に設置した巨大な将棋盤の上に甲冑や陣羽織など戦国衣装をまとった人間の駒を並べ、それらをプロ棋士が指揮して勝敗を決する人間将棋が11月2日・3日、姫路城三の丸広場(雨天の場合は白鷺小学部体育館)で催される。2019年以来5年ぶり。
太閤秀吉が関白秀次を相手に、小姓や腰元たちを駒として将棋の野試合を楽しんだという故事にならい、将棋駒の生産量日本一の山形県天童市で70年近く行われているユニークな伝統行事。姫路では、将棋は相手から取った駒を自らの駒として使うことが地元生まれの戦国武将・黒田官兵衛の「人は殺さずに活かすべき」という哲学に通じるとして、姫路城グランドオープンの2015年から5年間、連続開催された。コロナ禍が明けたこともあり、観光誘客の促進と、官兵衛の足跡を永く記憶にとどめてもらうために再開する。
2日に長谷川優貴女流二段と大島綾華女流二段、3日に豊島将之九段と菅井竜也八段が人間将棋で対局するほか、2日には日本将棋連盟から将棋親善大使を委嘱されているタレントつるの剛士さんと服部慎一郎六段のゲスト対局、3日には王将がどの駒か分からない影武者将棋の井上慶太九段と出口若武六段の対局が楽しめる。
また、両日ともプロ棋士の指導対局や外国人向け将棋教室、詰将棋クイズ、日本将棋連盟の100周年記念グッズ販売、甲冑体験など多彩なイベントを企画。事前に参加者を募集しているのは、経験不問の指導対局(各日14時45分~16時)、中学生以下の級位者が対象の子ども将棋大会(2日10時半~正午)、中学生以下の初心者向け子ども将棋教室(3日10時半~正午)で、特設サイト(https://ningenshogi.com)で10月11日まで応募を受け付けている(応募多数の場合は抽選)。 問い合わせは姫路市観光コンベンション室(電話079-221-1500)。