鉄道のない街、宍粟市で鉄道が話題になっている。その名も「しそう夢鉄道」! …と言っても鉄道模型ジオラマの話。NPO法人しそう夢鉄道理事長の小寺一成氏(65)が、古い街並みの残る同市山崎町山崎に佇む古民家を1軒丸ごとジオラマ交流館として運営しているのだ。
そもそもは、同氏が経営するビジネスホテル(同町須賀沢)のロビースペースを有効活用するのに、仲間が集ってジオラマを作ったのが始まり。それが「地域の子どもたちに夢を」と昨年8月に現在地に移り、NPO法人化して一般公開するようになった。
ジオラマは3種類。昭和の宍粟の街並みをイメージした風景、欧州の街並みを再現した風景、16両編成の新幹線が走り、空港も配置した大都市の風景を製作している。よく見ると協賛企業のビルもあって、宍粟市に鉄道があればきっとこんな街になるんだろうなと嬉しい気持ちにさせてくれる。
見物だけでもOKなのだが、ほとんどの人が自分の電車を持ち込んでの走行会(90分)を楽しんでいる。もちろん、交流館の電車を走らせても良い。中には噂を聞きつけて東京からやって来た猛者もいたそうだ。
鉄道関連の本やグッズも展示しており、やはり親子連れが多く訪れる。真剣な眼差しで本当に楽しそうに運転する子どもたちを見ると、「夢鉄道」の名称がまさにドンピシャ。夏休みには親子鉄道ジオラマ教室、鉄道模型入門教室、紙すき体験も開くので、ホームページ(http://www.irori-yumetetsu.com)でチェックして是非訪れてほしい。
おさらエールを送りたい。
土日祝日10時〜17時。入館料は大人400円、子ども200円、走行券は1千円(90分)。子どもは夢鉄車両を使用できるが、大人は持ち込みのみ走行可。正会員(年会費5千円)はイベント参加可能、夢鉄会員(年会費1万円)なら電車走らせ放題・ジオラマ作成し放題・力作業し放題という豪華特典付き!
(文・ASハリマアルビオン取締役 村瀬利浩)