画人が「心の故郷」と愛した町並み 室津海駅館で室津の風景画展

文化・歴史

宿泊した旅館の女将を描いた竹久夢二の「室の津」

 江戸末期から明治中頃にかけ廻船問屋として富を成した豪商の町家を利用した室津海駅館(兵庫県たつの市御津町)で、室津の風景絵画を紹介する特別展「描かれた室津~竹久夢二から森崎伯霊まで~」を開催中。
 室津は江戸時代に北前船や朝鮮通信使が寄港するなど、瀬戸内海航路の要衝として栄えた港町。鉄道の発達で賑わいは急速に失われたが、「室」と呼ばれた独特の地形や町家の家並み、山や海に囲まれた豊かな自然など、今も当時の豊かさを物語る景色が残る。
 展示するのは、この港町を「私にとって心の故郷」と語った竹久夢二を筆頭に、速水御舟、大野麥風、森崎伯霊といった明治〜昭和の日本を代表する画家や地元ゆかりの画家、現在も精力的に活動する岩田健三郎さん(姫路出身)、須飼秀和さん(明石出身)などの作品約70点。同館担当者は「著名な画家の作品が一堂に会する魅力的な展示会。室津の魅力を再認識していただければ」と話す。 11月27日まで。入館料は高校生以上200円、小中学生100円。℡079・324・0595。



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