漁業振興を目指す「全国豊かな海づくり大会兵庫大会」(11月12・13日、メイン会場=明石市内)を前に、齋藤元彦知事がこのほど同大会のサテライト会場となる妻鹿漁港(姫路市白浜町)を視察した。
同漁港は70年前に約1.5キロ北西の飾磨区妻鹿東海町で河川漁港に指定され、臨海部の埋め立て・企業進出に伴い1985年に現在地へ移転。坊勢と家島両漁協の荷捌きを主に、播磨圏域でも有数の陸揚量を誇る水産物流通拠点となっている。周辺には漁協と水産加工業者による直売所や飲食店が並び、昼市や季節折々のイベントも盛ん。
ただ、築後30年の荷捌き場は潮風にさらされ続けて老朽化が著しく、兵庫県は今夏立ち上げた活性化検討委で再整備の検討を始めている。荷物積み卸しの効率化や衛生管理面の環境改善、安全で使いやすい浮き桟橋の新設などに取り組む計画。
視察後に漁業関係者らと意見交換した齋藤知事は、「現場の喫緊の課題がよく分かった。働きやすい環境づくりだけでなく、後継者問題も含め、兵庫ならではの漁業を着実に進めたい」と話した。