──ピンチがチャンスになったと言えそう。さらなる成長戦略は?
インバウンド需要が霧散し、全国でホテルラッシュの気運が萎んだ。関西でも梅田や心斎橋で万博やIR(統合型リゾート)を見据えたホテル計画が白紙になった影響で、当社に進出の打診が届くようになった。以前なら声をかけてもらえなかった一等地。賃料も下落しており、この傾向はおそらく3〜4年は続くだろう。22年度は大阪市内2校を含めて6校開校する計画だ。
ほかにも話があれば前向きに検討していきたいが、ネックはテニスビジネスの社会的認知度がまだまだ低いこと。デベロッパーや地主の信用を得るためにも上場してブランド力を上げたい。手始めに東証のプロ投資家向け市場「東京プロマーケット」へ早ければ来年末に上場する。そこで予行演習し、もしその上を狙えるのなら挑戦したい。
──日本の人口が減る中、競技人口の裾野をどう拡大していく?
親子教室など体験イベントをまめに実施している。他の球技と違ってファミリーでも楽しめるというテニスの強みをアピールし、親子入会を増やしていく。
錦織圭選手や大坂なおみ選手のようなトッププレーヤーを目指すちびっ子の育成にも本腰を入れる。これまでも各校でジュニア選手の育成に力を注いできたが、よりテニスに打ち込める宿泊型トレーニングアカデミーを2億円かけて先日、千葉県白子町で開校した。ここで世界に羽ばたく選手を育てたい。メイド・イン・ジャパンの活躍で日本テニス界を牽引していく。
あくまで個人的な夢だが、将来、当社所属の選手がウインブルドンのセンターコートに立つのをファミリーボックスで応援できれば最高だ。
ノアインドアステージの大西雅之社長
ノアインドアステージ株式会社
姫路市東山524
TEL.079-246-2069
https://www.noahis.com
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