医療用マットレス「エアリアル・マットレス」
──今後の成長戦略をどう描く?
新規開拓に尽きるが、ユニフォームはやはり企業が利益を出せなければ新調してもらえない。官公庁も行財政改革の流れの中で以前と比べ需要が減退している。ならば、景気に左右されにくい医療・福祉関連事業を伸ばしたい。
──医療・福祉向けでどのようなサービスを取り扱うのか?
例えば病院の寝具や病衣のリースとクリーニング。当社にとってもともと弱い部門だったのだが、シキボウが開発した制菌加工生地「NOMOS(ノモス)」を扱いだして流れが変わった。繊維上の細菌の増殖を抑える優れもので、これからの時代にもマッチした素材だ。ユニフォームで培ったノウハウを活かし、ノモスで作った寝具や病衣を供給できる体制を整えた。病院のシーツはどれも白色で画一的だから、花柄などカラフルな柄物シーツなどを提案して喜ばれている。
「エアリアル・マットレス」の内部構造
本社工場横にクリーニング工場の建設も計画している。大抵の病院はシーツ類のクリーニングを専門業者に任せっきりで、業者が他院と共同で使い回しているのが現状。当社の場合、今は外部委託だが、病院ごとにシーツを峻別してクリーニングしているので、入院患者やその家族にも安心してもらっている。
さらに、オリジナルの医療用マットレス「エアリアル・マットレス」の普及にも力を入れる。東洋紡が開発し新幹線の座席シートにも使用されている新素材を使ったマットレス。柔らかさが2種類に変換でき、完全に3つに分かれて必要部分だけ丸洗いできるのが特長だ。
これらのサービスで医療・福祉向け部門の比率を4割にまで引き上げ、一般企業向け部門との2本柱を確立していく。
カマタニの鎌谷正弘社長
株式会社カマタニ
姫路市御国野町国分寺78
TEL.079-252-3312
https://www.kamatani.co.jp
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