定期的に実施する若手従業員の社内技術研修
業績の回復は?
2011年後半ごろから上向きだした。税理士や労務士からのアドバイスもあって完全にコスト計算できるようになり、受注価格を適正に設定できるようになったことが大きい。また、納期遅れはゼロ、不良率も低くなり、取引先から信頼されるようになった。
コロナの影響は?
幸い大きな打撃は被っていない。逆に、国の事業再構築補助金に採択されたので、技術者のモチベーションを上げるためにも最新のレーザーロボット溶接機を導入することにした。高速かつ高品位な溶接加工で、継ぎ目が歪みにくくなるのが特長。これを武器に、来年からは医療や食品、半導体業界への進出を目指す。
若手職人の育成も課題だ。
溶接の仕事は需要が旺盛なのに施工できる会社が減ってきているから、資格を取れば食いっぱぐれることがない。なのに若者が選んでくれない。採用を増やす手立てはモノづくりの醍醐味を伝えることに尽きる。
この仕事は、図面通りに完成するならどんな手法でも自由。ただし、材料には規格サイズがあるので、大きい製品を作るには継がなければいけない。それをどこで継ぐかによって美観も変わればコストも変わってくる。そこをあれこれ考えるところに面白さがある。
メーカーの想像を超える製品を作って納めた時に「さすがやな」と言って喜んでもらえた時の達成感を味わってほしい。
苦しい時代を力合わせて乗り切ってきた江渕修社長(左)と妻の美香専務
株式会社 江渕工業所
姫路市大津区天神町2-11
Tel.079-236-0492
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