播磨路に夏の訪れを告げる姫路城下の恒例行事「姫路ゆかたまつり」が6月24、25日に開かれる。コロナ禍で中止が続いていたため、4年振りとなる。
ゆかたまつりは、江戸の歓楽街・吉原通いの末に名妓・高尾太夫を落籍して風流大名と呼ばれた姫路藩主の榊原政岑(まさみね)が寛保元年(1741)、幕府に不行跡を問われて越後高田に転封されるのを前に、城内にある刑部神社の分霊を姫路市立町の長源寺境内(現在の長壁神社)にまつり、町衆に浴衣姿での参拝を許したのが始まりとされる。
本来は6月22日から3日間の日程で催されるのが習わしだが、今年は家族揃って参加しやすい土曜、日曜にスライドした。夕刻から長壁神社や塩町の城南公園周辺、西二階町商店街などで、露店や地元住民と商店街の模擬店約200軒が賑やかに出店する。
また24日は、消防音楽隊を先頭に浴衣姿の地元小学生親子と姫路お城の女王によるパレード。17時ごろ姫路城三の丸広場を出発し、西二階町商店街を通って城南公園まで練り歩き、到着後にはまつりの開会を告げるセレモニーがある。
同公園では両日とも、南中ソーランや和太鼓演奏はじめ、地元アイドル「姫っ娘5」のパフォーマンスやよさこい、城山みつきさんの歌謡ショーなど多彩なステージが繰り広げられ、恒例の総踊りでフィナーレを飾る。すっかり定着した音頭取りの名人、河内家菊水丸さんは24日17時に登場する。
同まつり振興協議会事務局の担当者は「今年は例年よりパレードの参加者が増えており、一層華やかになりそう。4年振りの姫路の初夏の風物詩を楽しんでほしい」と話している。
このほか浴衣姿のサービスとして、姫路駅発着の神姫バス(一部路線除く)の運賃が半額、姫路城はじめ周辺公共施設の入場料が無料になるほか、アースシネマズ姫路での通常版の映画鑑賞料金が1200円になるといった特典が受けられる。
会場周辺では交通規制あり。荒天などによる中止の通知は電話079・282・2012(自動音声)で行う。