来春の統一地方選挙を見据え、姫路市選出の自民県議、北野実氏(63)が11月4日、アクリエひめじ(同市神屋町)で支持者約700人を集めて政経セミナーを開いた。
メインゲストは齋藤元彦知事。2人は大阪府財政課長時代の齋藤氏の講演に北野氏が参加したことで親密になり、後の知事選で大半の姫路自民勢から全面支援を受けることにつながったという経緯がある。
齋藤知事は自身がスローガンに掲げる「躍動する兵庫」をテーマに講演し、「新産業の育成、SDGsの推進、シビックプライドの醸成を通して若い力が集まる兵庫を目指す。それには齋藤県政の生みの親である北野先生の力が必要だ」と共闘をアピールした。
驚きの知らせもあった。北野氏は冒頭挨拶で大病に罹患していることを報告した。9月初めに体調を崩し、はり姫で検査した結果、悪性リンパ腫と診断され、すでに化学治療を始めたとのことだが、北野氏は悲観的な様子を一切見せず、「逆境を大きな力に変えて3月までに完全復帰する」と約束した。
大きな試練を知った来賓らは支持者に支援のさらなる拡大を求めながら、「道なきところに一緒に道を切り開いていこう」(山口壮代議士)、「すでに医学の力で治る病。まだまだ仕事をしてもらわねば」(松本剛明代議士)、「北野県議がはり姫誘致の先頭に立ったのも天命。天に従い、命を守る政治を一緒に進めよう」(清元秀泰姫路市長)、「自分も40歳で同じ病にかかった。治療は辛いが、何ら怖い病気ではない」(竹中隆一自民党姫路市支部長)と北野氏にエールを送っていた。