志願者・学生数の減少で存続が危ぶまれる姫路獨協大学(姫路市上大野)の今後の在り方を考えてきた審議会は2月19日、「公立大学法人化は難しい」と答申した。
審議会は、運営主体の獨協学園から「公立大学法人化の要望」が提出されたことを受けて設置された姫路市長の諮問機関。同大の経営の推移や公立化した場合の財政シミュレーションなどの資料をもとに昨年8月から検討を重ねてきたが、序盤から自主再建を求める意見が大勢を占め、「このまま私立大学として存続してほしい」との考えは揺るがなかった。答申は市に対しても、公私協力方式で開学した経緯を再認識し、再建または事業譲渡について学園と連携するよう要求した。
中尾一和会長(京都大名誉教授)から答申書を渡された清元市長は、「素直に受け止める。大学は人を育てるための重要な場との原点に返り、議会とも相談しながら建設的に考える」と述べた。市の方針は4月に獨協学園に伝える。