安全面と宗教色の強い意匠が問題視され、昨年3月に完成したものの未利用のままとなってきた姫路市立白浜小学校の相撲場について、姫路市議会が28日、今後の取り扱いに関する方向性を提言書にまとめ、市と市教育委員会に提出した。
同相撲場は、両国国技館と同じ神明造の屋根を採用するなどした結果、事業費が当初予算の2500万円から約6千万円に膨れ上がり、不適切な予算執行を指摘する声が議会で噴出してきた経緯がある。
糾弾で当局が萎縮し、解決策が見出せない状況にあったため、宮本吉秀議長が議会運営委員会に提言の取りまとめを要請していた。
提言は、①所管を教委からスポーツ振興室等へ移管し全市的に利用可能なスポーツ施設として開放する、②柱部分への安全対策と宗教色を解消する意匠変更を行う、③利活用の状況を見極めた上で将来の移転を検討課題とする─の3点が柱。
宮本議長から「子どもたちが活用できる施設にしてもらいたい」と提言書を手渡された清元秀泰市長は、「市長部局と教育委員会で協力して方向性を導きたい」と応答。西田耕太郎教育長も「提言の趣旨をしっかり踏まえ、市民の皆さんに理解して貰えるより良い方向性を早期に示したい」と話した。