ふるさと納税の納入手続きと返礼品の受け取りをその場でできる自動販売機が福崎町西治の福崎東洋ゴルフ倶楽部に設置された。
ITベンチャー「グローキーアップ」(神奈川県藤沢市)が開発した「IoTふるさと納税自動販売機」。免許証をかざすと名前と住所が自動入力され、クレジットカードで希望額納入後に出力されるレシートをフロントに提出すれば、その日から同ゴルフ場でのプレー費や食事代の支払いに使えるチケット(寄付額の3割分)が発行される仕組み。これまでに全国20自治体で30カ所設置されており、1カ月で1千万円の寄付実績を上げるゴルフ場もあるという。
福崎町のふるさと納税収入は2021年度で6600万円と兵庫県内41市町の中でも37位と低迷しており、同ゴルフ場の利用者(年間5万人)の97%が町外からの来場であることに着目した町側が同社にアプローチした。県内では初めての設置となる。
自販機の費用は本体とシステム合わせて約800万円で、毎月約16万円の5年リースで町が負担する。
10月28日に現地で行われた運用開始式には尾崎吉晴町長や町の妖怪キャラクター「ガジロウ」が出席。尾﨑町長は「福崎にはポテンシャルがある」として、ふるさと納税の収入目標額を3億円と宣言、今後は同社のタブレット型納税端末を町内に広げ、集まった寄付金をもとに子育て支援策や敎育施策を拡充していく考えを明かした。