長く続いた猛暑が終わり、カエデやイチョウ、モミジが燃えるように色づく季節が到来。照葉の名所では今年、コロナ禍前とほぼ同様の規模でイベントやライトアップが次々開催される。播磨のおすすめスポットを紹介─。
◇書写山圓教寺(姫路市書写)
11月17日から19日まで書写山もみじまつりが行われ、普段は非公開の国指定重要文化財を特別公開。4年振りに特別公開する十妙院では、狩野派の画家、狩野永納による襖絵が観られるほか、開山堂に安置されている秘仏「木造性空坐像」や金剛堂の天井絵も公開。17時から20時までは摩尼殿周辺の紅葉をライトアップ。
18日14時からは姫路市を拠点に世界で活躍する和太鼓奏者、陽介さんらを常行堂に迎えて特別奉納公演「縁─EN─」。
また、公開中の「チームラボ圓教寺 認知上の存在」を無料、山麓の書写の里・美術工芸館では特別展「姫路城ゆかりの工芸」を半額で公開(要ロープウェイ乗車券半券)。17日から26日までは各スポットを巡ってスタンプを5つ集めるとプレゼントが貰える「書写山スタンプラリー」も実施する。志納金中学生以上500円、小学生300円、未就学児は無料。
◇姫路城西御屋敷跡庭園・好古園(姫路市本町)
17日から12月3日まで紅葉会。開園時間を20時まで延長し、園内木々を日暮れとともにライトアップ。レストラン「活水軒」では特別メニューとして、1日限定20食の牛すき鍋膳も登場(2980円、3日前までに要予約)。
また、同園の四季の風景を写したフォトコンテストの作品を30日まで募集。詳細は同園公式ホームページ。一般310円、小中高生150円。
◇羅漢の里(相生市矢野町)
11月12日に和太鼓や吹奏楽演奏、マジックショーなどステージイベントを催し、ホルモンうどん、韓国発祥スイーツ「クロッフル」などのグルメや体験コーナーなど約25店舗が軒を連ねる。11日から19日までは、かがしロード(延長800㍍)に約1千体の手づくり案山子がズラリと勢揃いし、観光客を出迎え。話題をさらった有名人や時事問題をモチーフに作ったものもあり、コンテストで出来栄えを競い合う。
◇龍野公園聚遠亭(たつの市龍野町)
龍野藩主脇坂氏を祀る龍野神社、相撲の祖とされる野見宿禰を祀る神社など多くの史跡が点在する鶏籠山が真っ赤に染め上げられる。聚遠亭では11月7日から26日の17時半~21時に紅葉をライトアップし、園内や小路も竹の燈籠で照らすなど、幻想的な空間に仕立てる。
◇東山公園(たつの市新宮町)
11月23日(17時半~20時半)まで紅葉をライトアップ。期間中は写真コンテストも開催。紅葉の写真作品を募り、入賞者には国民宿舎志んぐ荘のペア宿泊券や食事券などを贈る。
◇原不動滝・小滝公園(宍粟市波賀町)
「日本の滝百選」に選ばれている県内きっての名瀑で、女滝と男滝と呼ばれる2つの滝が一つになって滝壺に流れ落ちることから「恋愛成就の滝」として人気が高まっている。この時期にしか見られない吊り橋からの紅葉と滝の融合は格別。その周囲の原不動滝森林公園も「ひょうごの森百選」に定められており、モミやブナなどの落葉樹が多く、まさに紅葉の名所。
11月18日までの金・土曜日17時〜19時半には「かえで橋」のライトアップも。
◇最上山公園もみじ山(宍粟市山崎町)
「日本紅葉の名所100選」の紅葉スポットで、当たり年には山全体が燃えるように染まり、「京都の紅葉よりも美しい」と言われるほど。11月11日から26日の17時半〜21時まで、もみじ祭りでライトアップ。18、19日に雑貨販売や各種体験ブースなど趣向を凝らした「Yamasaki商店街ウォーク2023『秋色祭』」、ガイドとともに山崎城跡など町なかを散策する「やまさきまち歩きガイド」、スタンプラリーなど様々な催しがある。
◇福知渓谷(宍粟市一宮町)
雪彦峰山県立自然公園内にあり、赤や黄色に彩られた渓谷沿いを歩きながら紅葉を満喫できる。「関西の風景100選」「ひょうご風景100選」に選ばれている。もみじ祭りは11月12日10時〜14時、デイキャンプ場ドーム周辺で開催。朝どれ野菜の直売などが行われる。
◇佐用町 同町のシンボル、根廻り9㍍、樹高28㍍の大イチョウが黄金に色づく姿は圧巻。「県指定天然記念物」に指定され、町民に愛され続けている。
◇羅漢寺(加西市北条町)
18、19日17時~20時に紅葉をライトアップするほか、境内に鎮座する約450体の五百羅漢もロウソクの灯りで照らして神秘的な光景を演出する。両日、和楽器やバンド演奏などミニコンサートのほか、画像を白壁に投影するイベントも予定。大人200円、中学生以下100円。