太子町は、同町佐用岡の総合公園陸上競技場を公認競技場として維持するため、クラウドファンディング(CF)型ふるさと納税を活用した寄附の受け付けを開始した。
同競技場は2001年5月に公認競技場として開設され、西播磨中体連や揖龍中体連、揖保郡陸協などが大会や記録会で定期的に利用。走ったタイムが「正式記録」となることが地元の子どもたちの意欲向上につながっている。
ただ、公認を維持していくには5年ごとに日本陸上競技連盟の検定に合格する必要があり、同競技場は来春が公認更新の時期。合格に向けて全天候レーンの改修や投てき用囲いの更新など大規模な改修工事を行わねばならないため、資金の使途で寄附先を選んでもらうCF型制度を活用して広く協力を募ることにした。
窓口のポータルサイト「さとふるクラウドファンディング」では500件近いプロジェクトが上がっているが、太子町は「子どもたちの夢と希望を育む事業」と銘打ってアピール。サイトでは、小学生時代に太子町マラソン大会で大会記録を樹立した北京オリンピック日本代表の竹澤健介さん(姫路市出身)が「太子町から世界で活躍する選手を」、中学生時代に所属した陸上部で同競技場を走ったK-1ファイターの田中聡さん(太子町出身)が「利用者に良い環境で練習をしてほしい」とメッセージも寄せている。
目標額は1千万円で、受付期間は今年12月29日まで。返礼品として町外者には神戸牛など、町内者には改修した競技場の見学会や試走会を用意している。